日本でも大人気だったF1ドライバー、故アイルトン・セナ選手が所有していたホンダ「NSX」が英国の自動車マーケットプレイスに登場し話題となっています。
故アイルトン・セナ氏の愛車が50万ポンドで登場
F1世界選手権で41勝を重ね、3度のチャンピオンに輝き「音速の貴公子」という愛称でも知られた、F1を代表するドライバー、故アイルトン・セナ。
1994年イモラ・サーキットで開催されたF1サンマリノGP決勝レースでクラッシュ、帰らぬ人となってしまいましたが、そんな命日である5月1日を前に、セナの愛車だったホンダ初代「NSX」が英国最大の自動車マーケットプレイス「オートトレーダー」に登場し話題となっています。
NSXは1990年に発売されたホンダのスーパーカーです。
市販車としては世界初の「オールアルミモノコックボディ」を採用、軽量・高剛性ボディとミッドシップに搭載された3リッターV型6気筒C30A型エンジンによる優れたパフォーマンスは、その後に登場した世界のスーパーカーに多大な影響を与えたといいます。
当時、マクラーレン・ホンダのドライバーだったセナは、初代NSXをドライブ、フィードバックを通じて開発に関与していたといいます。いまでもYouTubeにはセナがドライブするNSXの映像を見ることができます。
セナは当時、3台のNSXを所有していたといいます。1台はブラジルで個人的に購入した黒のNSX、もう1台はマネージャーだったアントニオ・ブラガがセナのために購入した黒のNSX、そしてもう1台が今回中古車市場で登場した赤いNSXです。
この赤いNSXは、映画「レーシング・イズ・イン・マイ・ブラッド」にも登場するなど有名な個体で、当時はセナのポルトガルの家に保管されており、数多くの写真も撮られていました。
また2019年にイモラ・サーキットで開催されたセナ没後25年の記念イベントでは、何人のセナファンの前にこの赤いNSXが登場、ジャンカルロ・ミナルディがドライブしました。
1991年製のこのNSXは現在、走行距離3万9100マイル(約6万3000㎞)。50万ポンド(約9700万円)で販売されています。
現在のオーナーであるロバート・マクファーガン氏は「2013年にこのクルマを購入し、以来ずっと所有し続けてきました。このNSXはセナがホンダから贈られたもので、彼がポルトガルに滞在中は頻繁にドライブしていたクルマです。私自身セナの大ファンなので、このNSXを手に入れたときは嬉しかったです。真のスポーツ界のレジェンドが所有する最も有名な車の 1 台を所有することができて本当にうれしく思いますし、セナの車を運転するスリルは決して消えることはありません」とコメントしています。