【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部と科学技術情報通信部が10日、人工知能(AI)・デジタル分野の国内外の動向を迅速に共有し、関連政策を議論する外交政策協議会を新設した。両部の第2次官が共同委員長を務める。協議会の着手式で趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官は「技術の国際ルールづくりのリードはもちろん、韓国企業の海外事業と海外投資が不当な待遇を受けないよう、企業側と緊密に協議しながら積極対応に乗り出す」と述べた。

 趙氏は「経済安全保障の技術の融合が時代的な流れならば、(外交部と科学技術情報通信部が)一丸となり、国益のため戦略的に対応しなければならない」と強調した。

 同氏の発言は、通信アプリLINE(ライン)の利用者情報流出を受け、日本の総務省が運営会社のLINEヤフーに対し大株主の韓国インターネットサービス大手・NAVER(ネイバー)との資本関係の見直しを求める行政指導をしたことを念頭に置いたものとみられる。だが外交部はこの協議会について、LINEヤフー問題に対応するために設けたのではないと説明している。

 李宗昊(イ・ジョンホ)科学技術情報通信部長官は着手式で「AIの核心技術が国家の競争と安保に及ぼす影響力が急速に増大している」と言及し、「グローバルなAI・デジタル主導権争いとルール確立に戦略的に対応するには、両部の緊密な協力と専門力の結集が何より重要だ」と強調した。

 外交部と科学技術情報通信部はこの日、今月21〜22日に開催される「AIソウル首脳会議」と「AIグローバルフォーラム」の準備状況も確認した。