◆ 「本当に横浜劇場というか……」

 DeNAは6日、本拠地でのヤクルト戦に6−5で勝利。「6番・左翼」でスタメン出場した筒香嘉智は、逆転本塁打を含む3打数2安打3打点の活躍だった。

 1673日ぶりにNPB一軍の舞台に臨んだこの日の筒香。2回に迎えた注目の第1打席では冷静に球を見極めて四球で出塁すると、凡退を挟んで7回の第3打席では一死走者無しから外角高めの直球をはじき返しフェンス直撃の二塁打でチャンスメークに躍動する。

 そして迎えた8回裏、佐野恵太の適時打で2点差に迫りなおも二死一・二塁の場面だった。一打逆転の場面で打席に立った筒香は、エスパーダの投じた初球を鋭く振り抜くと打球はグングンと伸びてそのまま右翼席へ。昇格即スタメンで放った1発は、日本に横浜の主砲の帰還を印象付ける逆転3点本塁打となった。

 その後は9回を森原康平が締めて逆転勝利を飾ったDeNA。同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏は「8回に筒香まで回ったらって始まった時に思ってたんだけど……」と逆転本塁打について切り出すと、「回してくれたんですよね。フォアボールでね。あれがすごく嬉しくて……筒香にとって印象深いホームランですよ」と語り、筒香はもちろん、四球で繋いだ宮﨑敏郎の渋い働きも称賛した。

 同じく出演した笘篠賢治氏も「本当に横浜劇場というか、何度見ても鳥肌が立つバッティングですよね」と同場面を称えると、続けて「メジャーに挑戦して、どちらかと言うとみんな帰ってくると体に近いポイントで捉える印象なんですけど、(筒香は)前で捉えていますよね」と打撃技術を解説。

 帰国後の短い期間で日本仕様のスイングに戻した主砲の技術力を分析し、同場面での一発のすごみを違った角度から指摘した。

 筒香の活躍でセ・リーグ同率2位に浮上したDeNAは、7日を挟んで本拠地で首位の阪神との3連戦を控えており、まだまだ気が抜けない試合が続く。強力打線に欠けていた“左の長距離砲”という最後の1ピースを埋めた筒香は、5年ぶりの日本球界でどこまで数字を積み上げていくのか。

 大矢氏は最後に「横浜に帰ってきてくれてよかったよね」とかみしめるようにコメントして締めくくった。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』



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