日本ラグビー協会は8日、日本協会公認レフェリーの桑井亜乃さん(34)がパリ五輪のレフェリー団に選出されたと発表した。桑井レフェリーは選手として2016年のリオデジャネイロ五輪に出場しており、選手とレフェリーの両方で五輪に出場する男女を通じて世界で初めてのレフェリーとなる。

 桑井さんは北海道出身。中京大までは陸上競技の円盤投げに打ち込んでいたが、大学卒業後にラグビーへ転向し、13年に7人制女子日本代表入り。17年には15人制でも日本代表入りした。21年に現役を引退すると同時にレフェリー活動をスタート。チームや企業に所属せず、プロレフェリーとしてトレーニングや海外留学も重ね、リーグワンのチームの練習に参加するなど短期間でキャリアアップ。国際大会でのパフォーマンスが評価され、今回の選出となった。

 桑井さんは日本協会を通じ「3年前にレフェリーに転向したときからオリンピックでピッチに立つことを目標に取り組んできました。(中略)心が折れそうになった時もありましたが、たくさんの方々に応援していただいたことで何度も勇気をもらいました。(中略)今まで準備をしてきたことをオリンピックという舞台で発揮すること、プレーヤーのパフォーマンスを最大限に引き出せるように私もベストを尽くします」などとコメントした。

 パリ五輪のラグビー競技(7人制)は7月24日から30日まで行われ、日本は男女とも出場する。