世界耐久選手権(WEC)第3戦は11日、ベルギーのスパフランコルシャンで6時間の決勝を行い、予選から苦戦を強いられたトヨタガズーレーシング(TGR)は6&7位に終わった。クラッシュ多発で大荒れのレースとなる中、TGRは波乱の展開をうまく味方にできなかった。

 前戦優勝のトヨタ7号車は14番手スタートから追い上げ、6番手でゴール。だが、複数のペナルティーを科されて、同8号車と入れ替わりの7位に降格となった。チーム代表も務める小林可夢偉は「難しいレースになった。(クルマの)パフォーマンスを考えれば、6&7位は現時点で最良の結果」と険しい表情だ。

 昨季までシリーズ5連覇のTGRには、主催団体から厳しい性能調整がかけられているもよう。可夢偉は「結果を受け入れて改善を進め、(次戦の)ルマン24時間ではもっと強くならねば」と力を込めた。

 ポルシェ963を駆るプライベートチームのハーツJOTA12号車が、ワークスのポルシェペンスキーを抑えてハイパーカークラス初優勝。WRT46号車でLMGT3クラスを戦う、2輪の元世界王者バレンティーノ・ロッシは、乗り込む前に同僚がクラッシュに巻き込まれてリタイア。