スピード離婚が報じられたNHKの林田理沙アナ(34)だが、5月16日放送の深夜番組で見せた明るい笑顔と元気な様子に安堵の声が拡がっている。

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 5月16日深夜、林田アナの司会で「TM NETWORK 40 Special〜電気じかけの予言者たち〜」が放送された。実はこの番組、デビュー40周年となるTM NETWORKのメンバー(小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登)を迎え、4月29日にNHK FMで2時間50分にわたり放送されたラジオ番組を1時間に編集してNHK総合で放送したものだ。

 SNS上にはこんな声が挙がっている。

《紅白まるまるどーんは土下座モノです 4画面分割でお三方(と林田アナ)の眼福な笑顔、癒されました 最高でした ラジオが聴けなかったんですけど、もとの長さを思わせないほどちゃんと60分番組としてエディットされているのも素晴らしかった》

《ウツ(※宇都宮)あんなにニコニコしながら話してたのか!とか、小室さん資料めっちゃ読んでる!とか、木根さんスーツ!とか、林田アナ身振り手振り多めの前のめりで質問してる!とか、映像じゃなきゃわからないこと多くて楽しかったな。あっという間だった。もっと細部まで観たい》

《こんなキラキラした目で問いかけてくださっていたのね、林田アナ》

 林田アナは絶対音感の持ち主といわれ、東京芸術大学の大学院音楽研究科を修了している。ミュージシャン相手の司会にはうってつけだ。とはいえ、ラジオ番組をテレビで放送するとは珍しい。NHK関係者に聞いた。

優遇される林田アナ

「もちろん最初からテレビでも放送するつもりだったのでしょう。そうでなければ、あんなに何台ものカメラをラジオのスタジオで回しませんよ」

 確かにトークシーンはメンバー3人と林田アナの4分割で放送されていたから、少なくとも4台のカメラがスタジオで回っていたことになる。

「もちろんTMのファンに向けて制作されたものでしょうが、NHKとしてはよくできた番組だったので林田アナの姿も見せたいという考えがあったと言われています。何しろ彼女は特別扱いされているアナウンサーですから」

 4月から林田アナのレギュラー番組は「サタデーウオッチ9」のみとなった。3月までは平日の「ニュースウオッチ9」でメインキャスターを務めていたのだから、仕事量は5分の1になった。それでも特別扱いされていると言えるのだろうか。

「彼女が『サタデーウオッチ9』のメインキャスターとなって、スタジオのセットが一新されました。一方、平日の『ニュースウオッチ9』のセットは昨年から変わっていません。どちらもキャスターが新しくなったにもかかわらず、週5日の『ニュースウオッチ9』はそのままで、土曜の『サタデーウオッチ9』だけセットを新しくするというのは異例のことです。NHKでも経費削減は当たり前の時代ですからね。この差は大きいと言わざるを得ません。彼女が大事にされている証左と見る局員は少なくありません」

 セットが新しくなったことで厚遇と言われても……。

1コーナーにトラックのセット

「それぞれの番組でアナウンサーが組むキャスターにも違いがあります。『ニュースウオッチ9』の星麻琴アナと組んだ広内仁キャスターと佐藤真莉子キャスターにはバリバリの現役感がありますが、『サタデーウオッチ9』で林田アナと組んでいるのは定年間近の伊藤良司キャスターです。林田アナの引き立て役としてあえて起用されたなんて見方もあります」

 番組の作りも“林田推し”になっているという。

「例えば4月27日、ゴールデンウィーク初日の放送で『林田が見た物流の“いま”』という特集が放送されたのですが、わずか10分足らずのコーナーにわざわざセットが組まれました」

 いわゆる「物流の2024年問題」を特集した企画で、スタジオにはトラックのフロント部分のパネルが現れた。林田アナはパネルの運転席側でハンドルを握っている。

林田:ここからはトラックの運転席からお伝えします。

 コントかと思うような映像だったが、彼女は真顔だ。取材を担当した記者が助手席に座るような演出もあった。ただの書き割りかと思ったトラックのパネルにも工夫が凝らされていた。林田アナが何やら車内で手を動かすと、トラックのエンブレム部分部がくるっと回転してQRコードが現れる。彼女は運転席から手を伸ばし「NHK NEWS WEB」でも記事が読めることを宣伝。さらに……。

林田:この後、10時から放送する「NHKスペシャル」でも持続可能な物流のあり方とは何か考えます。

 後番組の宣伝までやってのけた。

桑子アナとの共通点

「その『NHKスペシャル』のキャスターが林田アナでした。そもそも『サタデーウオッチ9』は報道局、『NHKスペシャル』は大型企画開発センターが担当する番組です。縦割りのNHKで全く別の部署のコラボは異例中の異例です」

 しかも、普段とは違う作りになっていたという。

「『NHKスペシャル』は基本的にVTRで番組を構成します。識者へのインタビューも通常ならスタジオですが、この日は厳かな建物の中で行われていました」

 インタビューの相手は立教大学の教授だった。その厳かな建物は、どうやら東京都の歴史的建造物であるメーザーライブラリー記念館の2階にある立教学院展示館のようだ。

「いくら立教大の先生がお相手でも、そこまで映像を凝るのは珍しい。インタビューが始まる前には、2階への階段を上る林田アナを背中からカメラが追うという演出もされていました。まるで『クローズアップ現代』のキャスターを務めた国谷裕子さんや桑子真帆アナ(36)のようでした」

 桑子アナといえば、産休中の和久田麻由子アナ(35)と並んでNHKのエースアナだ。林田アナは彼女たちの後を追う次世代エースという声もある。

「NHK幹部も間違いなくそう考えていますね。林田アナは実力も人気もあります。もちろんスタッフ受けもいいから映像も凝るようになる。今は“約2年のスピード離婚”なんて報じられていますが、全く影響はありません。そういえば、林田アナも桑子アナも『ブラタモリ』のアシスタントでタモリさんに気に入られ、人気者となった。その後、『ニュースウオッチ9』や『おはよう日本』など看板番組を担当した共通点もある。桑子アナは4回にわたり『紅白歌合戦』の司会を務めましたから、そろそろ林田アナに回ってくるかもしれません。今、NHKは“林田推し”ですから」

デイリー新潮編集部