8日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は172.13ドル高(+0.44%)の39056.39ドル、ナスダックは29.80ポイント安(−0.18%)の16302.76、S&P500は0.03ポイント安(−0.00%)の5187.67で取引を終了した。利下げ先送り観測に売られ、寄り付き後、下落。押し目からは金融セクターの買い、良好な経済を期待した買いが支えダウは上昇に転じた。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁に続き、コリンズ・ボストン連銀総裁もインフレの目標達成に予想以上の時間を要する可能性に言及したことを背景とした長期金利上昇が重しとなり、ハイテクは上値が抑制され、終日軟調に推移。終盤にかけダウは上げ幅を拡大もナスダックはプラス圏を回復できずまちまちで終了。

米国株が高安まちまちだったことから、東京市場も小動きでスタート。決算発表銘柄に関心が向かったことから、指数は方向感に乏しい一日に。為替も1ドル155円台半ばで小動きとなったため、日経平均、TOPIXともに前日終値水準を挟んだもみ合いとなった。

大引けの日経平均は前日比128.39円安(−0.34%)の38073.98円となった。東証プライム市場の売買高は17億146万株、売買代金は4兆5012億円。業種別では、非鉄金属、電気・ガス業、証券・商品先物取引業、電気機器、輸送用機器などが下落した一方、その他金融業、その他製品、保険業、金属製品、銀行業などが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は65%、対して値下がり銘柄は31%となっている。

日経平均採用銘柄では、今期営業増益も市場予想に届かなかったことでヤマトホールディングス<9064>が4年ぶりの安値圏まで売られたほか、太陽誘電<6976>もネガティブ視されて下落。三菱自<7211>は米国の訴訟で約1500億円の支払い命令を受けたことが嫌気されたほか、三菱重工<7011>も続落。また、ソフトバンクグループ<9984>は、決算発表を行った傘下の英アーム株が売られたことが影響し下落した。

一方、今期営業利益が市場予想を上回ったことでオムロン<6645>が大幅高となったほか、ヤマハ<7951>、オリックス<8591>、IHI<7013>も決算を手掛かりに買い優勢となった。このほか、横河電機<6841>が上場来高値を連日で更新。また、昨日、決算発表後に売られたAGC<5201>、任天堂<7974>が反発した。後場は決算が材料視されて川崎重工<7012>がストップ高。