福島県南会津町の山あいにある住宅が狙われた、強盗致傷事件。犯人の男たちは事前に下見をした上で、勝手口付近の窓ガラスを割り侵入したとみられることが分かった。

粘着テープで拘束 頬には刃物の感触

事件が起きたのは、5月14日未明。南会津町藤生の住宅に複数の男たちが押し入り、一人暮らしをする60代の女性を拘束した上で「カネカネ」「カネハドコダ」と脅したという。男たちは、女性の財布から現金1万数千円を奪い逃走した。

被害女性から助けを求められた人は「粘着テープで足・手を拘束された。目隠しされて金を出せと言われ、頬に何か刃物みたいなもので触られた感じがしたそうです。土足であがって、帰りに砂利道だから砂利の音で帰るのが分かった。それから恐る恐る起きて、私の家に懐中電灯を持って助けを求めてきた」と当時の様子を話す。

夜は暗闇に包まれる山あいの住宅

現場は、地区の中心部から離れた山間の住宅。事件が起きた時間帯には、辺りは暗闇に包まれる。住宅につながる道路は、地域の住民以外に利用する人が少ないことから、警察では逃走した男たちが事前に下見をした上で犯行に及んだ可能性があるとみて捜査している。

住民は「玄関はやっても窓とかは全部戸締りしないところもあったが、その話聞いたら怖くてちゃんと全部やっています」「これから事件が続けば、何か近くに防犯カメラなどをつけたほうがいいかなとは思います」と話す。

ガラスを割り侵入 物色した痕跡も

事件当時、玄関などはしっかりと施錠されていたという被害女性の住宅。
捜査関係者によると、犯人の男たちは勝手口近くの窓ガラスを割り侵入したとみられていて、タンスが開けられるなど、至る所で物色した痕が確認されているという。
警察では、鑑識作業を進め遺留物を調べるとともに、目撃情報や防犯カメラの映像などから逃走した男たちの行方を追っている。

事件を受けて、周辺の住民にも不安がひろがっている。
警察では現場周辺でのパトロールを強化するとともに、他県で相次ぐ似た事件との関連も調べている。

(福島テレビ)