リバプール1年目は計2758分関プレー「中盤に厚みをもたらした」

 イングランド1部リバプールの日本代表MF遠藤航は加入1年目のシーズン途中からレギュラーポジションを獲得し、公式戦43試合に出場した。適応に時間を要し、終盤には疲れも見せるなど山あり谷ありだったシーズンを現地メディアが総括している。

 遠藤は昨夏の移籍市場終盤にドイツ1部シュツットガルトからリバプールに電撃移籍し、サッカーファンに驚きを与えた。加入からしばらくはバックアップの立ち位置で出場機会は限られていたが、昨年末から出番を増やし、アンカーとしてスタメンに定着。当初は獲得を疑問視する声もあったが、好プレーで評価を一変させたといっていいだろう。

 リバプール専門メディア「Anfield Index」は「驚きのカルトヒーロー」と称して、遠藤の1年目を回想。公式戦43試合、計2758分関プレーし、2得点1アシストを記録したその活躍について「シーズンを通してリバプールの中盤に厚みをもたらした」と高く評価した。

 最も活躍が目立った試合として、昨年10月のUEFAのヨーロッパリーグ(EL)第3節のトゥールーズ戦が挙げられた。5-1と大勝したゲームにおける遠藤のパフォーマンスは「正確なパスと強じんなタックルで中盤をコントロールした」「ブレイクアッププレーとカウンターアタックの起点となるプレーは不可欠だった」と絶賛されており、データサイト「Whoscored.com」での採点は8.83の高得点。マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれていた。

 そんな遠藤のリバプール1年目のシーズンについて、同メディアは「学びの連続だった」とまとめている。

「シーズンの初めはプレミアリーグのペースとフィジカルに取り組むため、パフォーマンスは安定しなかった。しかし、シーズンが進むにつれてリバプールが期待する選手としての片鱗を見せ始めた。クリスマス以降は足場を固め、安定してチームに貢献するようになった」

 着実にリバプールのスタイルに適応していった遠藤だったが、終盤は疲労もあってか、チームの失速と足並みを揃えるように低調なパフォーマンスが続いた。クロップ監督の退任によって定位置争いもイチからのスタートとなるなかで、「来季に向けての焦点はフィジカルフィットネスの持続とプレミアリーグの要求へのさらなる適応」と来季に向けての課題も指摘されていた。

 アルネ・スロット新監督の下で、遠藤は再びレギュラーの座を手にすることはできるだろうか。

FOOTBALL ZONE編集部