◆米大リーグ ドジャース―マーリンズ(7日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が7日(日本時間8日)、「2番・DH」で先発出場する本拠地マーリンズ戦の試合前にツーシームを“解禁”した。

 この日は、およそ2日に1度のペースで行っているキャッチボールの日。試合前練習で昨年9月の右肘手術後19度目のキャッチボールを行い、15メートル程度の距離から約60球を投じたが、ボールを投げる前にはこれまで見られなかった相手に球種を伝えるしぐさがあった。右手首を外側にクッと動かし、投げたのはツーシーム。捕手役の球団スタッフがその変化に驚きの表情を浮かべたのか、大谷はいたずらっぽい無邪気な笑顔を浮かべていた。ツーシームは5球前後投げたとみられる。「投手・大谷」としてのリハビリも順調そのものだ。

 打者に専念している今季はここまで36試合で両リーグトップとなる打率3割7分、11本塁打、同3位の27打点。2年連続の本塁打王どころか他にも安打数、二塁打、塁打、長打数、長打率、OPS、ISO(長打率から単打を除いて算出、長打力を示す)で驚異のメジャー9冠に立っている。

 6日(同7日)に出演したMLBネットワークの番組では「ピッチングの緊張感が恋しい」としながらも「もうちょっと打者に集中してみたい気持ちもあります」と無双中に“一刀流”に複雑な心境を明かしていた。