G1愛2000ギニー(3歳、芝8ハロン)が現地25日にカラ競馬場で行われ、1番人気のロサリオンが道中5番手を追走すると、3番手から抜け出し押し切り態勢の3番人気ハーテムをゴールで際どく差し切った(アタマ差)。

 ロサリオンは発馬を決めるも序盤に力みが目立ち、鞍上のS.レヴィー騎手が折り合いに専念。リバータイバー(2番人気)の直後に収まり先頭から5馬身ほどの位置で中間点を通過する。

 3番手追走のハーテムが残り2ハロンから抜け出すと、これをリバータイバーと併せるように追撃。リバータイバーを振り切る一方でハーテムを追い詰め、ゴールで首の上げ下げに競り勝った。リバータイバーはさらに1馬身1/4差の3着に終わった。

 ブルーポイント産駒のロサリオンは2着のハーテムともどもR.ハノン調教師の管理馬で、昨年10月のG1ジャンリュックラガルデール賞に続く2度目の重賞制覇。それ以来の3歳初戦だった前走の英2000ギニーでは2着に完敗したが、叩き2戦目で見事に巻き返した。

 英競馬メディア『attheraces.com』などによると、ワンツーフィニッシュを喜ぶハノン師は「我々はセントジェームズパレスステークスに向かい、前走で我々を負かした馬を倒すべく精一杯やる」と、ロサリオンをノータブルスピーチと再戦させる意向。ハーテムについては未定ながら、今後は距離を延ばす考えを明かしている。

 また、A.オブライエン調教師は3着に終わったリバータイバーの次走をロイヤルアスコット開催としたものの、距離短縮も含めてレース選択については保留した。「ライアン(ムーア騎手)はセントジェームズパレスSでヘンリー(ロングフェロー)に乗りたいから、ジャージー(ステークス)に行かせたがっている」とコメントしている。

 なお、大手ブックメーカーの『ベットフェア』は、セントジェームズパレスSにおけるロサリオンの前売りオッズを4倍から2.75倍の1番人気に設定した。