「高校生の頃、不用心にも知らない人の車に乗った時の話」

そんなつぶやきと共に、学生時代の思い出を描いた漫画がX上に投稿され、注目を集めている。

岡野く仔(@kuko222)さんの投稿より、以下同

2024年5月7日にこちらの作品を投稿したのは、岡野く仔(@kuko222)さん。「着物ちゃんとロリータちゃん」や「ギャルバニア」などの作品で知られる漫画家だ。

そんな岡野さんは高校生のとき、屋外で携帯電話を触っていた。というのも、電波が入らないほどの田舎から、電波を求めて自転車でやってきていたのだという。

するとそこで、見覚えのあるカラーリングのトラックに乗ったおじさんに声をかけられた。

「迷っちゃってねえ この住所わかるかな」

しばらく誰とも出会えていなかったのだろうか。岡野さんと出会えて、おじさんは安堵した様子だ。

見せられた住所が自分の家の隣だった岡野さんは、おじさんのトラックに乗って、案内することにした。

「お嬢ちゃん...」

しかし、乗ってしまってから岡野さんは気がついた。「これは危ないんじゃないか」。

困っている様子だったとはいえ、見知らぬ人の車に乗ってしまうのは、確かに危険。冷や汗をかく岡野さんをよそに、バタンッと閉まるドア。

完成してしまった密室で「お嬢ちゃん...」と呼びかけられ、岡野さんの心臓はドキッと跳ねる。

一体、何を言われるのか――。

「き、狐じゃないよね...?」

緊張する岡野さんに、おじさんがまさかの一言。何だか、おじさんもドキドキしている様子である。

夕暮れ時、周りに人がいない田舎道......もしかしたら人ならざるモノに化かされているのではないかと、不安になってしまったようだ。

なお、岡野さんはこの作品に続ける形で

「この後荷台に自転車のヘルメットを忘れて、後日届けに来てくれたおっちゃんは『良かった、人間だった』と再度安堵してました」

ともポストしている。おじさん、かなり心配してたんだね......。

この4コマ漫画に対し、X上では4万3000件を超える「いいね」のほか、

「おっちゃんもそっちはそっちで別の不安抱えてたの面白すぎる」
「夕暮れ時ってのが、お互い不安になってるもんね」
「流れでついつい乗っちゃうの分かる。このときは無事で良かった」
「言われたことあるな。田舎あるあるなのか?」
「ド田舎で夜遅くに道で人に会ったら、それが人なのか、それ以外のナニかなのかを見極めなければならない」
「双方何事もなくてよかった」

といった反応が寄せられている。

岡野さんとおじさんはお互いに事なきを得たが、不用意に知らない人の車に乗ったり、乗せたりすれば危険な事もあるかもしれない。

相手がどんな人間か、あるいは人間以外のどんな存在なのかは、見た目からは分からないかもしれないのだから......。