大相撲の横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が、通算10度目の出場を懸けて夏場所(12日初日、東京・両国国技館)に出場するかどうかは、初日と2日目の割が決まる、取組編成会議が行われる10日に持ち越しとなった。9日、東京・江東区の部屋で稽古後、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が報道陣に対応。先場所、途中休場した照ノ富士の夏場所の出場可否について「話はする」と、今後、本人との話し合いで決めるとの方針を示した。

照ノ富士はこの日、十両伯桜鵬に胸を出すなどして汗を流した。出場可否は不明だが、伊勢ケ浜親方は「ぶっつけ本番しかない。序盤、いい形で相撲を取れれば、相撲慣れして、動きも良くなってくるのでは。最初が肝心じゃないですか」と、出場となれば、序盤戦がカギとみている。

ただ、出場できるかどうかは、師匠も不透明な様子だ。2日の横綱審議委員会(横審)による稽古総見で痛めた、左脇腹については「まだ少し痛いみたい」と代弁。一方で「調子は良いらしい。調子は良くても、稽古をしていないから」と、調子の良さと土俵勘の面での懸念が混在する状態を説明。現時点での出場可否の判断の難しさを口にしていた。