[フランクフルト 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が15日発表した第1・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)改定値は前期比0.3%増だった。速報値から修正はなかった。

6四半期連続でゼロ成長やマイナス成長が続いていたが、緩やかな景気回復が進んでいることが浮き彫りになった。

ただ、昨年第4・四半期のGDPは前期比0.1%減で、多くのエコノミストの予想通り、景気後退(リセッション)に陥っていたことが確認された。昨年第3・四半期のGDPも0.1%減だった。

主要国ではスペインの第1・四半期のGDPが0.7%増と、最も高い成長を記録した。ドイツ、フランス、イタリアはいずれもユーロ圏加盟国の平均以下だった。

一方、第1・四半期の就業者数は前期比0.3%増だった。景気回復を見込む企業が労働者をつなぎとめており、労働市場が引き続き引き締まっているとの聞き取り調査の結果が裏付けられた。

コロナ禍後に従業員の再確保が難航し、サービス部門の多くが深刻な労働力不足に見舞われたたことが、つなぎとめている最大の理由とみられる。