[22日 ロイター] - 香港の規制当局、個人資料私隠専員公署(PCPD)は22日、米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が共同で立ち上げたワールドコイン財団に対し、同プロジェクトの域内での活動停止を命じた。プライバシーと個人データへのリスクが理由。

虹彩スキャン装置を用いて市民の虹彩・顔画像をスキャン・収集する活動を全面停止するよう命じ、こうしたデータ収集は「不要で過剰」だとした。

ワールドコインは「オーブ」と呼ぶ装置を使って虹彩をスキャンした人にデジタルIDと無料の暗号資産(仮想通貨)を発行する。財団のウェブサイトによると、160カ国以上で500万人余りが申し込んでいるが、個人データの収集や保存、使用を巡って批判も出ている。

同財団は香港当局の見解に失望しているとした上で「ワールドコインは合法的に運営され、香港の個人データ(プライバシー)条例を含め、データの収集と使用に関する全ての法律と規制を完全に順守する仕組みになっている」と述べた。