[東京 27日 ロイター] -   27日午後の円債市場で新発10年国債利回り(長期金利)が前営業日比1.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.020%と、2012年4月以来12年ぶりの高水準をつけた。また国債先物中心限月6月限は、前営業日比13銭安の143円46銭と、後場に入って下落に転じている。

市場では、タイミング的に日銀金融研究所が開催した「2024年国際コンファランス」での内田真一副総裁の基調講演が材料視されたのではないか、との声が聞かれた。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは「個人的には特別新味があるとかタカ派に感じた発言はなかったが、2年・先物・10年ゾーンが反応していることから、発言が金融政策に関する売り手掛かりになったとみられる」と指摘。ただ市場の反応はやや大き過ぎる気もするとして、取引終盤にかけては「どんどん売られるというより、押し目買いが入る可能性もあるのではないか」との見方を示した。