早稲田大学の男子受験生(18)が入学試験中に、『スマートグラス』のカメラで、試験問題を撮影し、それをスマホに転送し、SNSを使って、複数枚、不特定多数に送信した疑いが持たれています。

実際に見ている光景に、さまざまな情報を重ねるスマートグラス。写真や動画を撮ったり、スマートフォンと連携する通信機能を備えたものもあります。

試験問題の流出があったのは、創造理工学部の入試です。使われたスマートグラスは、透明なレンズに黒ぶちの一般的なメガネの形状でしたが、フレームは太めだったそうです。

流出した問題をSNSで見た人たちの情報提供で発覚した今回の不正。調べに対し、受験生は、こう話しています。
不正行為をした男子受験生:「志望していた国立大学に落ち、他の大学も落ちることが不安で、不正を思いついた」

受験は無効となりました。警視庁は、16日にも書類送検する方針です。

おととしの大学入学共通テストでは、大阪府内の会場で、スマホのビデオ通話機能を使って、試験問題が流出。一橋大学の留学生向けの入試では、袖に隠した小型カメラで問題を映し、イヤホンを通じて解答を聞き取る不正も起きました。

早稲田大学は、スマホや、通信機能のある電子機器は、電源を切って、かばんにしまうよう定めていましたが、阻止できませんでした。

早稲田大学1年:「(Q.試験の監視体制は)そこまで厳重ではなかった。スマートグラスがあると想定していなかったと思う」
早稲田大学1年:「本当に全部、スマートフォンや腕時計かも没収しなければいけない時代が来ているんじゃないか」