『人を見た目で判断してはいけない』とは言いますが、実際は人に対して『いい人そう』『なんだか怖そう』など、さまざまなイメージを持ってしまうものです。今回は『思い込みには気をつけよう』と思ったという、知人から聞いたエピソードをご紹介します。

電車に派手な女子高生グループ

仕事帰りの電車、運よく空席があり、私は座席に座ることができました。

そこに、次の駅で派手な見た目をした女子高生らしきグループが入ってきました。そして端の座席に座っていた私の近くに立ち止まり、少し大きめの声で話し始めます。

邪魔だけど注意できない

少しくらいの大きい声なら特に気になりません。ですが、
「それでね、こんな感じで」

グループの1人に、身振り手振りが大きい子がいました。その子が手を広げるたびに、その手は私の顔に当たりそうなほど近づきます。

「これはさすがに邪魔だな」とは思うものの、派手な女子高生グループに注意する勇気はなく、何も言えずにいました。

つい無意識にやってしまった!

「気にしないようにしよう」と思いつつも、どうしても視界に入るので気になってしまいます。

そんなときでした。
仕事の疲れでボーっとしていたこともあり、つい無意識にその子の腕をグイッと払いのけてしまったのです。

ギャップにほっこり

女子高生たちの楽しそうなトークが止まり、全員が一斉にこちらを向きました。

私は『やってしまった。何か言われるんだろうか?』とドキドキしていました。すると
「あ! 私、邪魔だったんだ! ごめんなさい!」と謝ってくれたのです。

予想外の反応にびっくりしました。

さらに周りの子たちも、「気づかなかった! これは邪魔だね。すみません」と口々に謝ってくれ、その後は手振りにも気をつけてくれたので快適に乗ることができました。

見た目の派手な子たちだからと、勝手に決めつけて見ていましたが、実はとても丁寧でいい子たちでした。
見た目で勝手に判断して申し訳ない気持ちになりました。

まとめ

このエピソードのように「きっとこんな人なんだろう」とついつい決めつけてしまうことってありますよね。でも決めつけないで見てみれば、その人のいいところや優しさに気づくことができるかもしれないな、と感じました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:橘るい