民間調査機関の労務行政研究所(東京都品川区)は、2024年4月の新卒入社の初任給について調査を実施した。その結果、東証プライム上場企業の全産業(152社)のうち、初任給を「全学歴引き上げた」企業は86.8%だった。

 「全学歴引き上げた」企業は、2023年度は70.7%となっており16.1ポイントの上昇がみられた。一方「全学歴据え置き」の企業は9.2%と、2023年度より16.9ポイント低下した。

 全産業において学歴別の初任給水準を見ると、高校卒が19万3427円、短大卒が20万5887円、大学卒で23万9078円、大学院卒修士25万9228円となった。

 2023年度からの初任給の改定状況を見ると、大学卒の「引き上げ」は89.8%、「据え置き」が10.2%だった。高校卒の引き上げが最も多くなり95.5%となった。

 引き上げた場合の上昇額について、大学卒で最も多くなったのは「1万〜1万2000円未満」と「1万4000〜1万6000円未満」で14.4%だった。平均上昇額は1万3746円となった。