JR東日本は5月8日、5月から東京駅南通路周辺整備に着手すると発表した。中央通路南側の地下1階および1階において、改札内南通路の改良、バリアフリー機能の強化、待合広場の開設など駅サービス機能の強化、店舗エリアの拡大を目的に実施する。

 同社は「TOKYO STATION CITY」のコンセプトのもと、2002年から東京駅構内・駅周辺の整備を進めてきた。これまでに北陸新幹線や上野東京ラインなどの鉄道ネットワークの整備・拡充、丸の内駅舎の保存や復原、グランスタをはじめとするエキナカや八重洲口の開発、丸の内駅前広場や北通路周辺の整備などを実施した。

 南通路周辺整備は、2022年3月に着手した地下1階の南部東西自由通路の新設工事と合わせて実施する。全体完成時期は2031年度冬を予定している。

●改札内南通路を開放感のある通路に改良

 丸の内南口と八重洲南口の改札内を結ぶ南通路は、通路幅員を広くし、天井を高くすることで明るく開放感のある通路に改良。コンコースを直線化することで見通しを改善し、分かりやすい駅を目指す。

 また、バリアフリー機能の強化として、中央通路南側のエレベーターを新設・大型化。南通路には段差対応スロープを新設し、スムーズな移動環境を提供する。

●待合広場にエキナカ施設を展開

 地下1階と1階には約300平方メートルの待合広場を整備する。改札内に滞在する利用者の着席ニーズに対応するとともに、日本各地の魅力を伝えるイベントなども開催するという。

 南通路周辺の1階にある既存店舗を拡大・リニューアルするため、南通路周辺の店舗は順次営業を終了する。エキュート東京は8月頃に全店舗の営業を終了する予定だ。

●改札外は店舗などを新設

 改札外については、2029年頃に暫定供用開始を予定している地下1階の南部東西自由通路周辺に店舗などを新設。自由通路のにぎわい創出を図る。