いま、日産車で最も売れているのがコンパクトハッチバックの「ノート」です。一体どのような魅力があるのでしょうか。

「ノート」の良いところとは?

 日産車の中で、いま最も売れているのが小型5ドアハッチバックの「ノート」です。
 
 現行モデルは2020年12月にフルモデルチェンジした3代目で、2024年1月にはマイナーチェンジが実施され、フロントマスクなどのデザイン変更やボディカラーが追加されました。
 
 ノートの魅力とは、どんなところにあるのでしょうか。

 ノートは2005年1月に初代モデルが登場。1.5リッタークラスのモデルでありながら、ライバル車よりも低めの価格と使い勝手のよい荷室レイアウトなどで一躍人気車種となりました。

 そんなノートが日産を代表する車種となったのは2代目モデルのマイナーチェンジ(2016年11月)で追加された「e-POWER」の存在が大きいことは間違いないでしょう。

 エンジンで発電しモーターで走行するというシリーズ式ハイブリッドシステムを搭載したe-POWERは、電気自動車と同じモーター駆動のパワフルでシームレスな走りを、ガソリンを給油するだけで味わえるというもの。

 これが人気を博し、登録車の年間販売台数ランキングのトップを飾るほどの販売台数を記録しました。

 そして2020年12月には現行型となる3代目が登場。現行型はe-POWERのみとなり、上級モデルの派生車種である「ノートオーラ」やスポーツコンバージョンモデルの「ノートオーラNISMO」もラインナップされています。

 現在の日産車の中でトップの販売台数をマークするノートですが、やはり人気の理由はe-POWERによる爽快な走りが挙げられるでしょう。

 加えて現行型の4WDモデルはリアに先代モデルの約14倍という強力なモーターを搭載。全車速域で4輪すべてを駆動・制御するため、降雪地域だけでなくオンロードでも高い走行性能を発揮する点も高く評価されています。

 さらに、より上質なノートオーラも設定されたことで、上級セダンからダウンサイジングを図るユーザーも取り込んでいるのも事実。

 往年の名セダンである「セドリック/グロリア」のユーザーはもちろん、「ティアナ」や「シルフィ」など、後継車種が存在しない日産車からの乗り換えユーザーも少なくないといいます。

 また、首都圏のディーラーによると電気自動車である「リーフ」からの乗り換えも多いとのこと。

 電動車としてリーフの走りのポテンシャルの高さは気に入っているものの、充電の煩わしさや長距離移動に不向きというデメリットを感じて、e-POWERを搭載したノートに乗り換えるユーザーも多いと話してくれました。

 ほかにも、未だに納車に長期間かかるモデルも存在しているなか、ノートは比較的納期が短く、販売会社によっては在庫車を確保しているところも多いそうで、納期や値引きといった面でも有利という話もあるようです。

 とはいえ、やはり人気の理由は、e-POWERによる高い走行性能や、ダウンサイジングしたユーザーも満足できる質感の高さ、そしてコンパクトカーでありながら広い室内空間を持つユーティリティ性の高さなどが評価されています。

 なお、マイナーチェンジ後もノートは堅調な販売をキープしているとのこと。今後はノートオーラがマイナーチェンジすることも予想され、ますます人気を高めていくものと思われます。