今日(11日)、根室でチシマザクラの満開が観測されました。平年より10日早く、昨年より6日遅い満開となりました。1960年の統計開始以来、2番目に早い観測でした。本州の方にはあまりなじみがないチシマザクラ。どんな特徴がある桜なのでしょうか??

日本で唯一の標本木・チシマザクラ

桜の観測の標本木といえば、ソメイヨシノが一般的です。しかし、本州より気温が低い北海道ではソメイヨシノが根付かず、稚内・旭川・帯広・釧路・網走など、道北や道東の地域では、エゾヤマザクラが代替種目となっています。
根室にあるチシマザクラは北方領土由来の桜で、日本で唯一の標本木となっています。
なお、2010年10月に根室測候所が廃止されたため、2011年からは開花・満開の観測は根室市と根室市観光協会が行っています。

チシマザクラの特徴は、なんといっても背が低いこと。
幹が上にのびず、横に広がるダイナミックな姿が特徴です。また、花の色は、開花時と終わりの頃は淡い紅色で、満開時には白色へと変化するといわれ、移り変わりを楽しむこともできる上に、花の香りが強いことも特徴です。

根室以外にもチシマザクラスポットあり!

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チシマザクラといえば標本木もある根室が有名ですが、実はその他の地域でも見ることができます。三笠市(空知地方)や幌加内町、和寒町(上川地方)の公園などにも植えられており、道内各地の山にも自生しています。
また、札幌市内でもさまざまな所にチシマザクラがあります!札幌市内の主なチシマザクラスポットは以下の通りです。
・寒地土木研究所(豊平区)
・大通公園・時計台・創成川公園(中央区)
・百合が原公園(北区)
・小金湯さくらの森(南区)

北海道ではまだ桜が見られるスポットもあります。チシマザクラを見かけた際には、ぜひその香りを楽しんでみてください。