ドジャースの山本由伸投手(25)は7日(日本時間8日)に本拠地ロサンゼルスでのマーリンズ戦に先発し、メジャー移籍後自己最長の8回を投げ、5安打2失点、5三振無四球で4勝目(1敗)を挙げた。防御率2・79。打者29人に79球でストライク73球だった。大谷翔平投手(29)は「2番・DH」で先発出場して、2打数無安打、2四球1得点だった。チームは8―2で勝って5連勝。

 待望の本拠地初勝利だ。8回二死一塁、2番デラクルスをカウント2―2からの5球目、真ん中高めの94・8マイル(約152・6キロ)のフォーシームでバットに空を切らせた。マウンドを降りるとファンは総立ち。ベンチに戻るとロバーツ監督とハグ、ナインから次々と祝福されると笑顔が広がった。

 いきなり先頭打者弾を浴びた。先頭チザムへの初球、95・4マイル(約153・5キロ)のフォーシームはほぼ真ん中へ。豪快にフルスイングされると高々と上がった打球は右中間席へ飛び込んだ。4月19日のメッツ戦の4回から続けてきた連続無失点は16イニング目で途絶えた。

 まさかの一発だが、引きずることなく切り替えた。続くデラクルスはカーブで一飛、バーガーはスプリットで空振り三振、4番ベルには右前に運ばれるもJ・サンチェスはスプリットで二ゴロに仕留めた。この回12球で終えたが、全てストライクだった。

 しかし、直後に味方打線が一振りで逆転。一死後、大谷からフリーマン、スミスと3者連続四球で満塁とすると5番マンシーが左中間に9号逆転満塁弾を叩き込み、形勢を一気に変えた。

 2回は9球、3回は15球で三者凡退。テンポ良くストライクを投げ込む投球に味方打線は援護。3回にパヘスの右犠飛、ラックスの1号2ランなどで4点を追加してくれた。

 4回二死後にJ・サンチェスに左中間二塁打を打たれるもアンダーソンをカーブで中飛に打ち取った。5回も9球で三者凡退。6回一死後、デラクルスも内角に甘く入ったスプリットを左翼席運ばれるも崩れなかった。7回、8回も無失点で終えた。

 この日はストライク率75パーセントと制球力が抜群だったことに加え、フォーシームが伸び、空振りを9つ奪った。スプリット、カーブのキレも良かった。先頭打者弾を浴びるも修正力を発揮した。

 ドジャースタジアム4戦目で待望の本拠地初白星。8回を投げたことは自信になっただろう。米国でも無双する予感だ。