■“関東随一の清流”人口の数倍の観光客

 予期せぬ観光地化により、自治体が苦慮している場所は他にもあります。

関東随一の清流

 栃木県鹿沼市を流れる「大芦川」。エメラルドグリーンの絶景に…水面からは冷気があがる幻想的な光景も。抜群の透明度を誇り、“関東随一の清流”とも称されています。

 川には様々な魚が泳いでいて、釣り客にも人気のスポットです。

 春は、川沿いを彩るピンクの「桜」。夏は、美しい木々の「新緑」。夜には、暗闇を無数の蛍が乱舞し、ほのかな光が初夏の訪れを告げます。秋になると、赤や黄色に色付く「紅葉」と「川」「橋」のハーモニー。それぞれの季節で、様々な自然を満喫できます。

にぎわうキャンプ場

 大芦川に隣接するキャンプ場では、ゴールデンウィークということもあり、多くの家族連れなどでにぎわっています。駐車場は車で埋まり、続々と車が入っていきます。

 別のキャンプ場はあまりの人気に、一日の予約数を絞って対応しているといいます。

 東京から2時間ほどのアクセスの良さもあり、首都圏ナンバーが目立ちます。

さいたま市から来た家族
「自然を感じたくて、川もキレイだしね」
外国人の姿も

 川に飛び込んだり、泳いだり、岩の上に寝そべり日光浴。先月28日、鹿沼の最高気温は「28.7℃」。7月中旬並みの気温で、川遊びをする外国人も多く見られました。

日本在住のフィリピン人グループ
「友達がYouTubeで映像をあげていたんだ。ネットでは『栃木県で一番の川』というコメントもあったからね。木の緑もとても濃くて大好きだよ」
人口の数倍の観光客

 ネットの口コミなどで、外国人にも人気が広がってきた「大芦川」。鹿沼市によると、西大芦地区の人口は675人。それに比べて観光客は年間数千人訪れるといいます。

 この場所は観光施設ではないため、受け皿が整っておらず、問題となっているのが…。