パイクスピーク参戦マシンなども手がけるアメリカのスカーボ・ヴィンテージ社が、ハイパーオフローダー「SVローバー」を発表しました。周囲と究極の差別化を図れる1000馬力&100万ドルオーバーのスペシャルなモンスターマシンです。

最高出力1100馬力を誇る2シーターオフローダー

 レーシングドライバーの故ケン・ブロックが、パイクスピークに参戦予定だったポルシェ「911」ベースのマシン「フーニピガサス」(最高出力は1400ps!)を製作したアメリカのスカーボ・ヴィンテージ社。

 そんな同社が、ランドローバーのクラシックなスタイリングを踏襲したハイパワーの2シーターオフローダー「SVローバー」をリリースしました。

 巷には高級SUVやオフローダーがあふれかえっている昨今ですが、「SVローバー」は究極の差別化を図るにうってつけの存在といえそうです。

「SVローバー」の心臓部には、ミッドシップに搭載されるスーパーチャージャーつきV8エンジンに加え、時代の要求に応えた電動パワートレインもラインナップされています。

 前者の排気量は明らかにされていませんが、最高出力は1100馬力。組み合わされるトランスミッションは8速オートマチックとアナウンスされています。ちなみに燃料タンク容量は、65ガロン=246リットルという超大容量です。

 対する電気自動車版は、75kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、最高出力は1006馬力を誇るといいますからこちらも強力です。

●40インチのタイヤでオフロード走行も余裕でこなす

「SVローバー」の前後サスペンションは、ともに30インチ(76.2cm)のストローク量を持つインボードプッシュロッド式で、エアサス仕様ということもあり過酷なオフロード走行も余裕でこなすといいます。

 駆動方式は2WDと4WDの選択可能で、ハイ/ローレンジのトランスファーケースとフロント/リアのロッキングディファレンシャルを装備しています。

 20インチの鍛造ホイールは、フレアフェンダーにかろうじて収まっている雰囲気。4輪ステアリングが標準装備されており、ブレーキには15.75インチ(400mm)のカーボンセラミックローターを備えた6ピストン式のブレンボ製がおごられます。

 ちなみにインテリアには、12.3インチのデジタルメータークラスターと12.8インチのセンターインフォテイメントシステムを装備。

 アルカンターラとビレットアルミニウムのアクセントに囲まれたコックピットには、超本格的なオフローダーながら、プッシュボタン式スタート、クライメートコントロール、パワーウインドウ、パワーロックといった快適装備も備わっています。

 気になる価格は実に150万ドル(約2億3390万円)! 最近の超富裕層向けモデルは、1000馬力オーバー、100万ドルオーバーのものが本当に増えましたね……。