ヘレス・サーキットで行なわれたMotoGPスペインGPの翌日、同地で今季初となるインシーズンテストが実施された。トップタイムをマークしたのはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)だった。

 ディ・ジャンアントニオはこのテストで70周を走り、1分36秒405というベストタイムを記録。計8時間のテストセッションの前半に記録されたこのタイムは、最後まで破られることがなかった。

 そのディ・ジャンアントニオと0.087秒差の2番手に入ったのは、アプリリアのマーベリック・ビニャーレスだった。スペインGPでは9位に終わり、バイクに問題点があることを発見したビニャーレスは、テストを通して様々なアイテムを投入した。そして3番手にはプラマックのフランコ・モルビデリが続いた。

 4番手、5番手に入ったのは、前日のレースで白熱した優勝争いを展開したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)とマルク・マルケス(グレシーニ)。マルケスとグレシーニは最新型ファクトリー仕様のドゥカティを走らせていないが、今回のテストは今季ここまでのマルケスのコメントに基づいてバイクを進化させる絶好の機会となった。

 6番手にはKTMのブラッド・ビンダー、7番手にはアプリリアのアレイシ・エスパルガロがつけ、以降はアレックス・マルケス(グレシーニ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ホルへ・マルティン(プラマック)と、ドゥカティ勢が続いた。

 また今回のテストで最も注目されたのは、仕様が一新されたM1を持ち込んできたヤマハだった。エアロダイナミクス、シャシー、スイングアーム、電子制御系の設定など様々な点が見直された全面改良型に乗ったヤマハ勢は、アレックス・リンスがトップと0.619秒遅れの14番手で、ファビオ・クアルタラロが18番手だった。

 ホンダも新たなコンセプトのバイクを試したメーカーのひとつ。陣営最速は中上貴晶(LCRホンダ)の16番手で、ファクトリー体制のレプソル・ホンダ勢はジョアン・ミルが21番手、ルカ・マリーニが23番手という結果だった。